鍼治療にはいろいろな手法があります。また、考え方によっても、あるいは全体の手法の組み合わせによってもどのような手技を使うかに差が出てきます。あるいは、我が国と中国では刺し方がまるで違います。
このような多彩な手法を全て紹介するのは無理がありますので、ここでは、げんき本舗治療院でよく使う手法を中心に述べたいと思います。 |
筆者の鍼治療の手法は、単純であまり種類はありません。本当は多種多様な手法があるんですが、あまり複雑な手技は使いません。
1、単刺
ただ刺すだけ。
でも刺鍼の基本です。このとき伸さす速さ、抜く速さ、鍼をとどめる長さでいろいろな作用を起こします。
刺す前の段階が大切ですが、これをおろそかにする鍼灸師が多い。つまり、その刺そうとする部位を徹底的を切り詰め、ここしかないという部位を定め、指先に全神経を集中させて、鍼の先を「当てます」。まだ刺していないこの段階が大切で、これを曖昧にすると、正しくしかも痛くなく、なおかつよく効く鍼を打つことはできません。
2、回旋
補法か瀉法を行う場合、目的の部位まで刺入すれば、一定の回旋を加えます。といっても一方向のみ回旋をするのではなく、どちらかをやや強く回旋させます。補法のときは時計回りをやや強く、瀉法のときは反時計回りをやや強くします。補法がうまくいくと、その部位は充実した感じになります。瀉法を行うと、指先に邪気を感じます。するとその手技は成功です。
3、雀啄(じゃくたく)
瀉法に使うか、あるいは筋の緊張を落ち着かせるときに使います。雀がえさをついばむように、上下に動かすのでこの名前があります。私の雀啄はかなり小さな動きです。また一定のリズムを持つのではなく、アトランダムな動きを起こすようにします。
4、置鍼
鍼を刺してそのまま置く方法です。効果を持続させたいとき、筋緊張があり、それを穏やかに和らげたいときに使います。
鍼を刺されるというのは注射のように痛いと思っている人がいますが、実際はそんなことありません。刺すときの痛みは全くないか、あってもごくわずかです。子供でも大丈夫です。ただ、刺した後、鍼独特の感覚−響き−というものがあります。痛気持ちいいような、ぷくぷくと泡が流れるような、悪いところを気持ちよく触られているような独特の感覚です。鍼になれていない人は、この響きをいやがる人がいますが、すぐになれます。むしろ響かないともの足らなくなります(本当は、響かせるのは難しいんですよ)。
てい鍼の場合、刺しませんので、経穴に触れるようにして様々な効果を発揮します。
例えば、補法のときは、鍼先を経穴にやや押しつけ、鍼が向かいたい方向(これは鍼と一体化していると鍼自身が教えてくれます)に鍼を向けます。たいてい経脈の方向です。
瀉法の場合、垂直に当てて場合によっては反時計回りに回旋させます。ときにはちょんちょんとつつくようにします。すると、邪気が出てくるのがわかります。
経脈の流れが悪いときは、その流れに沿っててい鍼でこすります。
そのほか、脊椎の弯曲、靱帯の拘縮などにてい鍼を利用しますが、かなり高度な手技で一般の方には理解しがたいと思いますので、ここでは省きます。
乳幼児への治療は、まず刺しません。てい鍼を使います。筆者の場合、オステオパシーによる手技を中心として、てい鍼による治療を補います。痛くないので大丈夫です。むしろ、筆者の顔を見て泣きます…。
かなり簡単に書きましたが、鍼をしているときは、その鍼と私自身の指が一体となるくらいの気持ちでないと、いい治療はできません。鍼を異物と思っている限りは、きちんと治すことができません。
実際治療中は、無造作に刺しているように多くの患者さんは思うらしいのですが、実はかなり神経を集中して刺しています。 |
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最後に |
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