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鍼灸・按摩・マッサージ

梅雨時分のめまい

(プロ向け)

梅雨時分、あるいは天気が悪いときになると、フワーとしためまいを起こすという人がいます。
この天気に左右されるめまいの多くは、痰湿中阻(痰濁中阻)によるものです。通常、回転性のめまいを起こすのですが、中には、フワーとした、宙に浮くような感じのめまいを起こす人がいます。この項では、そのような回転性ではないめまいについて。

痰湿中阻の原因は、脾胃の機能不全にあります。脾胃がうまく働かず、そのために水湿が停滞し、陽気が頭にめぐらないために起こるとされています。中には、腎陰不足が根底にあり、それがめまいを助長させている人もいます。腎陰不足も、根底には脾胃の不調が存在します。
痰湿中阻のめまいは、動くと増悪するという特徴があります。多くは頭痛、悪心を伴います。そのほか、倦怠感、頭痛、耳鳴り、眠気などを伴うことも多くあります。舌質は淡白、舌苔は白膩、脈は弦滑(時には濡滑)となります。
腎陰不足があると、ふらふらするめまいとなり、足腰のだる重さ、無気力、五心煩熱、不眠、いらいらなどを伴います。舌質は紅、脈は弦細となります。

治療は、中脘、関元、太溪、大白、脾兪、胃兪、腎兪といった経穴に補法を行います。腎陰不足には、三陰交や陰陵泉もいいでしょう。これらは、鍼、按摩共通です。
なお、めまいのときは、項部の緊張をよく起こします。天柱や風池などを含め、項部の緊張部位に対して治療を加えるのも効果的です。

院長・羽山弘一

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