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東洋医学

蔵府と内臓

東洋医学でいう五蔵六府(臓と腑という文字を普通書くんですが、東洋医学では蔵と府という文字もよく使います。ボクも臓腑ではなく、臓腑を普段使います)と、実際にある内臓は違います。

古代の中国人が内臓を知らなかったということはありません。かなり古い時代の内臓のかなり写実的な絵が残っています。

でも、実際にある内臓と、人体の機能を完全に結びつけることはしなかったようです。

もちろん古代のことですから、内臓を検証するすべがなかったのも事実です。その割には、内臓の働きをよく調べていると思います。

たとえば、肺が呼吸に関係すること、心が血を送るのに必要なことなどです。

でも、全体でいうと、東洋医学の蔵府と実際の内情は別のものと考えた方がいいでしょう。

たとえば脾は、東洋医学では胃腸の働きを統括し調節するという重要な役割があります。もちろん実際の内情の脾臓では、そのような機能はありません。

肝は血を蔵する役割のほか、精神活動に大きく関与します。

東洋医学においては、いらいら、怒りっぽい、不眠、顔がのぼせるなどの症状を肝の病症と結びつけることがよくあります。身近なものでは更年期障害ですね。

西洋医学では、肝は更年期障害と関係ありませんが、東洋医学で肝をよく治療します。そしてよく治ります。

東洋医学における蔵府は、あくまでも人体の機能の分類なんです。

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