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東洋医学

肝虚と肝実

肝は血分の多い蔵です。ですから虚になるとすれば、血虚、あるいは陰虚がほとんどです。気虚、陽虚はあまりありません。肝が気虚や陽虚になればその根底には血虚や陰虚が必ずあるわけですから、あまり陽は問題にならないのです。

すなわち、肝虚と言えば、肝血虚あるいは肝陰虚を指すと思っていいでしょう。

では肝実とは何か。

現代中国医学的に言うと、肝に邪が入った状態。

勘案して考えると、肝の機能が亢進した状態です。

先に述べたように肝に破結が多いわけですから、機能亢進すると、血の働きが強くなりすぎます。そうなると、血は滞るようになります。その結果、お(やまいだれ+於)血を生じるようになります。

すなわち、肝実とは、血お証であると考えて結構でしょう。

前回、

肺虚から肝虚になる

では、肝虚について述べましたが、実は肺虚からなるのは肝実がだいたいです。

肝実となり、血おを生じる。

ところがその状態が長引くと、つまり肝の機能亢進が長引くと肝に疲弊が生じてきます。

その結果、肝虚に陥ってしまいます。

肺虚からの転進に関わりませんが、肝実をほうっておいたり治療を誤ると、肝虚になってしまう事がありますので、注意が必要です。

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