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病気

肩こりを改めて考える

健康保険上は、肩こりを病気と考えないらしいのですが、愁訴である以上、立派な症状でしょう。

さて、肩こりといっても凝っているところに、単に押したり揉んだり、鍼を刺したりというのは、ヘタなマッサージ師、鍼師の行うことです。

このような場合、凝っている所といっても、患者さんがここですと指し示さなければわからなかったり、ぐいぐい押して痛みのある所を探さなければならなかったり、いずれにせよ稚拙な技術の持ち主の治療行為だと思われます。

局所的に考えても、肩こりといってもいろいろあります。肩井、天りょう(骨+寥のウカンムリを取ったもの)、肩外兪、肩中兪、あるいは頚部…。様々です。

その様々な部位の肩こりがなぜ起こるのかを考えましょう。

原因を考えると、安易に凝っている所に施術するだけというような行為はできなくなります。

たとえば、肩井のところが凝っているとしましょう。

深部には肩甲挙筋があり、さらに深部には後斜角筋があります。筋単位で考えると、そのいずれかに問題がありそうです。では各々の筋はどこにくっつているのか。頸椎ですね。

すると頸椎の機能障害も考えなくてはなりません。

あるいは、肩井の圧痛は、第8頚神経の反応として現れることもあります。すると、頸椎移行部も考慮しなくてはなりません。

では、もし頸椎に問題があったとして、その原因は何か。

全身の状態を考えて、腰部に根本原因があるかもしれず、あるいはそれ以外に原因があるかもしれません。

僕の経験では、頭蓋骨に原因があったという事もあります。

肩こりだけではありませんが、愁訴のある部分だけを見ない。全身の構造を考えて治療を施す。

これを実行しようではありませんか。

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