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按摩・マッサージ

按摩・マッサージ師のための治療法講座(4)

久しぶりにブログを書くが、サボっていたわけではない。何かと忙しかったのだ。

さて、今回は、「カゼ」について。

按摩やマッサージでもカゼは治せる。特にカゼは東洋医学的に治療するからどちらかと言うとマッサージではなく按摩。

まず脈を見よう。緊脈なら邪が入っている。病症で寒気がして発熱があり、鼻炎や咳などのカゼ特有のものが出ていたら、すぐに治療にかかるべきである。

この時、汗をかいているか、かいていないかも診る必要がある。汗をかいていなければ邪はまだ衛気によって阻まれている。しかし汗をかいていたら、衛気は負けつつある。

治療は、無汗の状態の時は逆に発汗させることによりその勢いで風寒邪を退散させる。

風門、風池、合谷に対して瀉法を行う。

しかしもし有汗の時は汗をかかしてはならない。かえって体力を消耗するからだ。その場合合谷を外す。合谷は発汗作用を持つので、これを使うのは良くない。

さて先に脈は緊脈といった。しかしよく探ると按じて右寸口、左あるいは左右尺中が虚しているのが見て取れる。これが風寒邪を呼び寄せる元凶、身体の虚なのである。すなわち、肺と腎が虚している。

これに対しては、大淵と復溜に補法を行う。腎に対しては太溪でもいいではないかと思うかもしれないが、ぼくの体験上、復溜のほうが効果があるようだ。もちろん復溜でイマイチの場合太溪に切り替えてもいい。

鼻炎に対しては、迎香、印堂、上星または神庭。
咳に対しては、大杼、中府、尺澤。
痰に対しては豊隆。
それぞれ徹底的に手技を加えよう。中途半端な量の手技では効果は出ない。ただし、強くするという意味ではない。充分するという意味だ。

悪寒・発熱は補法で効果があるはずだ。もしなければ、肺兪、風門を瀉法する。

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