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マッサージ

腹大動脈へのアプローチ

ここ最近同じような症例が重なったので紹介。

めまい、ふらつき、気分の悪さ、下肢の冷え、腹部膨満など症状は人それぞれだが、特有なのは、腹部白線の緊張が強いこと。さらに圧すると、腹大動脈の拍動を感じるのは自明だが、その拍動を感じるのはもちろんのこと、圧すると通常よりも強い。さらに特徴的なのは、腹大動脈が「冷たく」感じることである。

医学的には腹大動脈が冷えると言うことは考えられないのだろうが、現実的に冷たく感じる。

治療は、白線に沿って四指先を当て、その緊張の寛解を待つ。さらに深く圧を入れ、腹大動脈の拍動を感じれば、動脈自体を上下に引き延ばすような気持ちで四指先を動かし、そのままリリースするのを待つ。

腹大動脈がリリースすると、拍動がやや柔らかく感じるようになり、さらに冷たさが寛解する。

腹大動脈は医学的に非常に重要である。腹大動脈には神経叢が表在しているので、仮に腹大動脈に機能障害が起こると、その神経叢に影響が及ぶ可能性があるのである。その結果、腹腔の所蔵旗に影響が及びそれらの機能障害を起こす可能性がある。時には大腿動脈にまでそれが及ぶことがある。

鼠径靱帯下方の大腿動脈に同じようにリリースを試みるが、場合によっては鼠径靱帯が非常に緊張していることがある。そのときは、鼠径靱帯の緊張改善を図る必要がある。

方法は、恥骨結合と上前腸骨棘を保持し、互いに引き延ばすようにする。少しずつリリースしていくようにすると、鼠径靱帯が柔らかくなっていくのを感じるはずである。それとともに大腿動脈の括約が減弱し、その大腿動脈自体も触れると柔らかくなるのを感じるはずである。

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